しかばね先生の日常ブログ

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漫画に描けないこと

 

 

お昼に更新ですが、このブログ記事には、弄便、排せつ等の文章が出てきます。

お食事時に読む事はおすすめできません。

 

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Twitterで描いた漫画「伯母が教えてくれたこと」へ沢山の反響、ありがとうございました。

 

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この漫画は祖母の認知症がまだ軽い時の出来事です。

介護には一人一人、家庭環境や介護の度合いが違うので、一概にこの方法が正しい!という事はないと思っています。

伯母が言ってくれたこの言葉が妙に自分の中で残っていたので、漫画にしました。

 

この後、全くイライラしなくなったか?と言えば全然そんな事はありません、ただ以前よりも祖母の事を考えて行動することが多くなりました。

伯母さんには沢山支えてもらいました、沢山いろいろな事を教えてもらいました、伯母さんがいなければ、私はもしかしたら祖母を虐待していたかもしれない…それほど追い詰められていた時期もありました。

 

この漫画を公開して、DMやリプライで認知症介護についての悩みやご質問を頂きますが、私はたった一人、祖母を介護しただけなので、この方法がいいよ!こうしたらいいよ!なんて言える立場ではありません。

祖母を亡くした今も時々ふと、なんであの時、あんな冷たい態度をとってしまったのだろう…なんであんなに叱ってしまったのだろう…と思い出し、自己嫌悪に陥ってしまうので、私もまだまだ悩み中です。

 

しかし最近、漫画の内容が明るくなったと言われたので、もしかしたら気が付かない内に、自分の中で何か気持ちが変化しているのかもしれません。

 

祖母を介護中、楽しかったこと、つらかったこと、沢山ありました。

 

介護中で一番なにがキツかったかと言えば「弄便」です。

 

弄便の事はどうしても漫画に描けないので、文字にしようと思います。

(お食事中の方はここでやめておいてください)

 

弄便(ろうべん)ってなに??という方に簡単に説明すると、読んで字のごとく「弄ぶ便」です。

私が26歳の頃、祖母の認知症が進み、弄便が始まりました。

 

最初はチョコレートかな?と思い、床に付着していたものを手に取ってみると便でした。

 

それからどんどん弄便は進み、排せつをしたおむつは隠され、壁に便を塗りまくられ、うんこまみれの日々でした。

 

人間というものは不思議なもので、最初は泣きながら掃除をし、ショックでご飯が食べられなくなってしまいましたが、半年くらい経つと、素手でも平気で掃除でき、壁に塗りまくられても「お、前衛芸術だな!今日の塗り方は100点!!」なんて思えるようになりました。

 ここまで思えるようになるには沢山の葛藤や「おむつに漏らすのはまだいい!なんで!なんで壁とか体にいちいち塗りつけるんだよ!!!」という怒りや悲しみがあり、弄便がひどい認知症の母を刺し殺したという、どこかで昔見たニュースをなんとなく頭に思い浮かべて「ああ、その気持ち、よく分かるよ…」と、良からぬ事を考えた事もありました。

 

「弄便は、やってはいけない所で排せつをしてしまった、どうにかして隠したい!」という気持ちからだから決して怒ってはいけない、と伯母から教わっていたにも関わらず、最初は怒ってしまい、泣きながら掃除をしていました。

 

私が泣くと祖母も必ず泣くのです。

 

「ごめんねぇ…ごめんねぇ…悪いことしたねぇ…ごめんねぇ…」

 

と、泣きながら掃除をしている私の横で、祖母も必ず泣くのです。

 

この頃はもう、私の事を忘れて、誰だか分からなくなってしまっていたのに

 

「ごめんねぇ…あなたが泣くと私もとっても悲しいよぉ…ごめんねぇ…」

 

と言って、私の横で、わんわんと子どもみたいに泣くのです。

 

その時の事を思い出すと、今でも胸が締め付けられ、なんであんなに怒ってしまったんだろう…と、後悔してもしきれない思いでいっぱいです。

 

弄便なんて、すぐに慣れるのに、祖母は私のおむつを文句一つ言わずに、むしろあの頃が一番可愛かったと言ってお世話してくれた人なのに。

 

祖母は昔、私が生意気な中学生だった頃、よく、こう言っていました。

 

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思春期だったので、この話をされると恥ずかしくてたまりませんでしたが、今思い返すと、あれは愛だったのだな、私は本当に大切に育ててもらったんだな、年老いた女性1人で育てるなんて、沢山不安があっただろうに、どれだけ大変だっただろうか。

 

大切な祖母を泣かせてしまった事、一生後悔し続けると思います。

 

一生後悔し続ければいいと思います。

 

これは自分への戒めです。