しかばね先生の日常ブログ

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介護中に役に立った本の話

正月休みに実家へ帰ってきた。

実家は祖母との思い出が詰まりすぎて、今にも「おかえんなさ~い」というおっとりとした声が聞こえてきそうで誰もいないのに「ただいま」と声を出した。

 

引っ越しの際に運びきれなかった服や漫画を段ボールに入れ、今住んでいる場所へ送る、あとは地元の友人と会う、そんな至って普通な正月休みを過ごした。

 

 

 

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認知症の祖母を亡くした今の私にはもう必要がないのに、実家から祖母の介護中に読んでいた本を持ってきた。

 

この「ヘルパー以前の介護の常識」は、祖母を介護している時に非常に役に立った。

 

2008年発行なので情報は古くなってしまっている、現段階で介護の本を買おうと考えている方には参考にならないのが申し訳ない。

介護の情報はなるべく最新の本を買うようにして下さい。

 

この本には要介護認定を受けた後の段取りやどこへ相談しに行けばいいのか等、漫画を交えながらなので学が無い私にも分かりやすく書いてあり、祖母の介護中は大変お世話になった。

 

 

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頭が悪いので分かりやすいように付箋とか付けて...

 

 

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ラインとか引いて...

 

 

 

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なんか書いて...

 

こんな事書いたっけな。

 

自分でもすっかり忘れていた。

 

この文章を見て懐かしいような、泣きたくなるような、なんとも言えない気持ちになった。

 

 

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ドキっとした。

 

 

 

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最後の空白のページに書かれた文字に心臓が握りつぶされるような痛みを感じた。

 

 

祖母を自宅で介護すると決めたのは私だった。

 

しかし、祖母の認知症が進むにつれ自宅で介護をするのは無理だ、施設へ預けるべきかと悩んでいたあの時に書いたものだと思い出した。

この本を買った理由もそうだ、介護施設への手続きのやり方を調べるためだった。

 

祖母は施設へ預ける前に他界した。

 

今でも時々思う。

仕事と介護でストレスを感じ、些細なことで腹を立てていた私に介護されるより祖母は施設へ預けていた方が幸せだったのではないだろうか...。

 

そんな事を考えながらもう一枚、空白のページをめくった。

 

 

 

 

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スゲー馬鹿みたいなウサギがいた。

 

自分で描いたのにウサギかどうかも分からない。

そしてこの本には「がんばらないで介護をしよう!」と書いてあるのにもかかわらず「がんばれよ」だって。

 

本の内容ガン無視かよ。

 

ちょっと笑った。

昔のわたしが馬鹿で良かった。

 

 

デビューコミックス「祖母の髪を切った日」発売中です。

よろしくお願いします。

 

 

~追記~

多忙により漫画を全く描いてないですが、2月頃には落ち着くので祖母の漫画を描こうと思っています。

待ってくだる方がいましたらすみません。

がんばります。

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